Classi開発者ブログ

教育プラットフォーム「Classi」を開発・運営するClassi株式会社の開発者ブログです。

新型コロナウイルスの影響で全国の学校が休校になってどうなったか

みなさん、こんにちは。 Classiデータ/AI部でデータサイエンティストをしている、てつろう(@tetsuroito)です。 Classiでもエンジニアやデータサイエンティストの人数も増えてきたことから、テックブログを開設し、積極的に情報を発信していこうという機運が高まり、新たにブログを開設しました。今後の情報発信にご期待ください!

新型コロナウイルスへの対応

今はどこもかしこも新型コロナウイルス関連で大変な時期に差し掛かっていますね。いち早く事態が収束することを願ってやみません。 当社でも1月末ごろからプロジェクトチームが発足し、現在は全社員が原則在宅勤務にて対応するという状況になっています。 詳細は当社のお知らせに記載がありますので、もしご興味があればご覧いただければと思います。

さて、教育業界の対応についてですが、ニュースなどでも盛んに報道された、2020年2月27日に開催された「第15回新型コロナウイルス感染症対策本部」にて、安倍 晋三総理大臣は全国全ての小学校・中学校、高校などに、2020年3月2日から春休みに入るまで臨時休校を要請する考えを表明しました。

それに伴い、当社でも全国の学校向けに一部の機能を無償で提供する対応を実施しています。

参考:新型コロナウイルスの影響で学校活動を休止する全国の高校へ一部サービスを無償提供

これまで当たり前だった学校に行って、学ぶという前提が大きく崩れ、学校へ行かずとも学びを止めないという考え方へ急遽シフトせざるを得なくなりました。実際に多くの学校でClassiを使った様々な対応を現場の先生方がなされており、その対応の臨機応変さに感動しました。

休校対応のClassiへの影響

多くの学校でClassiを活用し、学校の連絡や学習の状況についてのやりとりするという状況が始まりました。Classiでもエンジニア部門がこれまでの想定よりも多くの負荷を捌くために、様々な対応をしていたり、マーケティング部門がこういった場合にどのような使い方をすれば、影響が大きくならないかを考え、それぞれの学校へ密に連携するなど、急場な対応を迫られました。 データ/AI部では、これらのサービスの利用がすぐに可視化できるように、これまで整理してきたデータ基盤を有効活用し、すぐさまダッシュボードを作成しました。 今回はそこから抜粋し、Classiが休校対応でどのように使われていたかを説明します。

ClassiのDAU(Daily Active User)

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DAU

Classiのユーザーには3種類のタイプがあります。学校の先生が利用するアカウント、学校の生徒が利用するアカウント、そしてその生徒の保護者が利用するアカウントの3種類です。

上記のグラフはそれぞれのタイプの日々の利用推移のグラフです。 まもなく年度末に差し掛かる時期だったので、通常であれば安定的な利用状況になるのですが、臨時休校の要請についての発表が行われた2月末を起点に、生徒や保護者の利用が急増しました。

特に顕著なのは保護者のアクセスのスパイクです。これは休校対応によってどうしたら良いのか、学校との連絡を待つため、Classiへ情報を取りにきたことが考えられます。 先生や生徒は実際に学校で普段からご利用いただいている状況ではあったのですが、それでも休校後はアクセスの平均がこれまでよりも上昇しています。

機能利用の内訳

では、実際に各ユーザータイプごとの機能利用状況を見てみましょう。まずは先生からです。

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先生

圧倒的に利用されているのは学校内での連絡や情報共有のために使われる校内グループです。様々な情報が錯綜する中で、学校側が生徒や保護者に必要な情報を適切に配信していたのがわかります。

つづいて、学習記録という日々の学習時間などを記録する機能がよく利用されています。これは学校で確保されていた授業の時間という前提が崩れてしまったため、家庭学習の記録を促し、先生から生徒へのコメントなどを行なっているものです。 残りの機能は満遍なく利用されていますが、それぞれの学校のスタイルに合わせて各機能をご利用いただけているようです。

次に生徒の利用状況です。

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生徒

こちらもやはり校内グループの利用が群を抜いています。先生からの連絡を受け取り、みましたというボタンを押してレスポンスする機能があるのですが、これで出欠を取ったり、日々の健康観察のような使い方をしていたために、多く利用されています。 学習記録は前述した通り、日々の学習時間を記録して、先生に伝えるために利用していただいています。 3番目はアンケートの利用が多くなっています。これは先生から生徒に対してアンケートを配信することで、それらを集計する機能ですが、学校にこられない分、いろいろな設問で日々の状況を確認していることがわかります。 4番目の生徒カルテは生徒のこれまでの成績を一覧できる機能です。模試の結果やこれまでの成績を見返していることがわかります。 5番目のWebテストはClassi上で問題を解きながら学習をできる機能です。こちらもアンケート同様、先生が毎日課題を配信して、その課題に対して各生徒が家庭で学習に取り組んでいることがわかります。

上記のように、学校に行くという前提が崩れてしまっても学びは継続的に行われていることがデータからもわかります。

最後に保護者です。

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保護者

保護者の機能はシンプルなので、基本的には学校からの連絡を受け取るために多く利用されています。 2番目の生徒カルテはお子さんのこれまでの成績が見られる機能です。タイミングが重なって、自分の子供の成績を確認した保護者の方も多くいらっしゃったのかもしれません。また、アンケートなどを一部の学校で保護者に対して取っている形跡も見られます。

最後に

今回の新型コロナウイルスの流行や全国の学校の休校対応など、これまでの常識では考えられなかった事象が起きています。 従来のICT化される前のままであれば、今回の騒動に対応することは難しかったであろうことは想像に難くありません。 学びの形も少しづつ、着実に進歩しています。今回の件で、多少なりともそれが証明できたのではないかと思います。 Classiは今後も引き続き全社ミッションである 子供の無限の可能性を解き放ち、学びの形を進化させるを実現させるために日々頑張っていきたいと思います。 このような課題に対して前向きに取り組んでくれる仲間をいつでも募集しています!

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