ソフトウェアエンジニアの onigra です。2024年8月3日から4日にかけて開催された SRE NEXT 2024に参加してきました。
ClassiはSILVER SPONSORとして協賛し、いただいたスポンサーチケットで参加しました。
https://x.com/onigra_/status/1819594542586401140
印象に残ったセッション
工学としてのSRE再訪
さくらインターネット株式会社の yuuk1 さんの発表です。
SREの工学(Engineering)的側面に着目し、日本国外の発表事例を紹介しながら、Webサービスの運用にまつわるさまざまな問題の発見と解決に向けたアプローチの紹介を交えつつ、聴衆の視点を少し未来に導くような発表でした。
また、 書籍『ウェブオペレーション』 から「ウェブオペレーションは技芸であり、科学ではない」という一文が紹介されました。私自身思い当たることが多く、ウェブオペレーションは(特に障害対応において)経験から来る勘であったり、言語化や他人に教えるのが難しいスキルに頼りがちな側面があります。
発表を通し、SREはウェブオペレーションにおける技芸的な要素に再現性を持たせるために発展してきた分野なのかもしれないと感じました。
SRE NEXT 2024のテーマであるBEYOND NEXTを感じさせる、知的好奇心を刺激される発表でした。 登壇後記も公開されておりますので、ぜひこちらもご覧ください。
工学としてのSRE再訪 - SRE NEXT 2024登壇後記
Enabling Client-side SLO
株式会社Luupの ぐりもお さんの発表です。
LUUPにおけるクライアントサイド(iOS, Android)SLOの検討と導入、それにまつわるプロセスや課題についての発表でした。iOS, AndroidのSREやオブザーバビリティの話題・事例はまだ少ないと個人的に感じており、興味深く拝聴しました。
発表を通して、導入プロセスはサーバサイドと大きな差異はないなと解釈しました。SLOをUpside, Downside, Actualの3つ作成し、段階的に目標を目指す運用はこれまでSREに関する発表を多く行ってきたLUUPさんの積み重ねを感じさせる、弊社でも適用したいプラクティスだと思いました。
また、発表で触れられていた再設定前のクリティカルユーザージャーニーは個人的に納得感のある内容だったので、新たに設定された内容がどんなものか非常に興味深かったです。
淡々とお話しされていましたが、「信頼性は会話です」と強調して語られてたことが印象的でした。ぐりもおさんの粘り強いEnablingと高度なソフトスキルがあってこそ、ここまでの内容に至ったのだろうと感じました。
ご本人から発表内容について改めてまとめられておりますので、ぜひそちらもご覧ください。
SRE NEXT 2024でクライアントサイドへのSLI/SLOの導入についてお話しました
SkyWayが遭遇したWebRTC の可観測性に関する問題と開発者向け可視化サービス提供までの道のり
NTTコミュニケーションズ株式会社の yuki_wtz さんの発表です。
NTTコミュニケーションズさんが提供するWebRTC Platform SkyWay において、WebRTCとプラットフォーマーならではの課題についての発表でした。
お客様へ説明責任を果たすための情報源としてのオブザーバビリティは、まさにプラットフォーム提供者ならではの開発背景だと感じました。スライドで見られる通信状態の詳細な情報は、プラットフォームとSDKを使う開発者の気持ちを考えると、デバッグが捗ってとてもありがたいと思います。
WebRTCは知ってはいるが使ったことのない技術ということもあり、楽しく拝聴いたしました。
その他印象に残ったこと
まい泉のお弁当はつまみやすく美味しくて、めちゃめちゃ良かったです!! 多めに余ってしまうトラブルもあったようで、微力ながらも協力(食べる)させていただきました。個人的に、とても満足感が高かったです。
Lunch Sponsorのメルカリ様の提供により
— SRE NEXT (@srenext) August 4, 2024
まい泉のお弁当を配布いたします🥪#srenext https://t.co/10bLjLTvT9 pic.twitter.com/5flfrGfttA
胃袋のスケールアップとスケールアウトの両方が必要 #srenext https://t.co/ws4mdfetBn
— 𝐶𝑖𝑎𝑜 (@onigra_) August 4, 2024
最後に
SRE NEXTは初参加でしたが、とても楽しく参加することができました。 登壇者の方々、スタッフの方々、スポンサーの方々、本当にありがとうございました!
既に2025年の開催についても発表されてますね。来年はClassiからもプロポーザルを出したい!
https://blog.sre-next.dev/entry/2024/08/26/090342
SRE NEXT 2025も楽しみにしています!ありがとうございました!