こんにちは、データプラットフォームチームの鳥山(to_lz1)です。
この度Classi新宿オフィスで、株式会社マネーフォワードさんとの合同勉強会を開催しました。データ基盤とデータ活用にフォーカスし、エンジニアやアナリストなど広い職種が交わって話す良い機会となったため、その模様を開発者ブログの形でお伝えします。
クローズドな勉強会として実施したため、お伝えできる内容には限りがありますが、勉強会開催の一事例として参考になれば幸いです。
きっかけ〜開催まで
実はもともとマネーフォワードさんのデータチームに筆者の学生時代からの知り合いがいて、お互いのことを認知していました。
彼が最近「アジャイルデータモデリング」の邦訳に関わっていたのを発見し「ひょっとして会社は違うけどかなり近い領域に取り組んでいるのでは...?」という感触を持ち、プライベートで会ったときに勉強会の話を持ちかけてみた、という次第です。
ありがたいことに提案を快諾頂けたので、
- まずは1on1で勉強会全体の方向性や概要を決定
- 日にちと登壇者を決めた後、Google Meetでオンライン顔合わせ
- 当日はClassiオフィスに訪問いただき、勉強会と懇親会を実施
という流れで進めていきました。なお、当日までのコミュニケーションはほとんどSlackコネクトで完結させました。こうした非同期コミュニケーション用のツールが揃っていることのありがたさを改めて実感しました。
当日の流れ
当日は両社のメンバーから以下のようなタイトルで事例発表が行われました。
- 「複雑化した事業KPIのシンプル化 〜 解釈性を高めてアクションに繋げるまで 〜」
- 「KPIレビュー体制の構築に向けたデータ整備とアウトプット作成」
- 「Redash → Lightdash 移行の話」
- 「カスタマーサクセスのデータ利活用推進 〜リニューアル業務におけるデータ蓄積と活用事例〜」
- 「アジャイルなデータ基盤開発のClassiにおける実践例」

各発表後には質疑応答を設け、全発表が終了した後は会場をそのまま使って懇親会を開きました。
完全に余談ですが、「オフィスにお寿司を届けてもらう」というIT勉強会主催者あるあるの実績を無事に解除できて良かったです。「当日の人数変更は確実に起きるので、お店の連絡先をメモっておくのは大事」という学びがありました。
発表タイトルを見てわかるように、BIツールの技術的な話題からKPIの設計運用の話まで、非常に幅広いフェーズのトピックを扱えたのではないかと思います。参加者の職種も幅広く、データエンジニアのみならず、いわゆるアナリストやマーケティング部門のメンバー、他領域のエンジニアまで参加してくれました。
当日爆誕したSlackのわいがやスレには、発表内容への感想や共感など実に186件もの投稿が寄せられ、質疑応答も懇親会も大いに盛り上がりました。月並みではありますが、開催して本当に良かったと思えました(盛り上がりすぎて懇親会の写真を撮り忘れたことだけが悔やまれます...)。
筆者が発表した内容
「アジャイルなデータ基盤開発のClassiにおける実践例」は私から発表させて頂きました。
入社して感じたClassiのデータ基盤の強みと弱み、そして弱みだった部分をいい感じに再整理するためにどういう進め方をしたのか、『アジャイルデータモデリング』の理論的な説明と具体的な例を織り交ぜつつ紹介しました。
発表資料を一部抜粋して概要をお伝えします。



『アジャイルデータモデリング』は、実際にはこの発表で話した改修案件を終えてから事後的に読んだのですが、思った以上に応用できる考え方が多く驚きました。
「もっと早く読みたかった」という気持ちももちろんありましたが、 「自分のやってきたことは概ね間違ってなかった!」「今後ほかのチームの人に説明するときにはこの本を紹介すればOKだ!」という安心感 が得られたのが大きかったです。この場を借りてデータエンジニアリングに携わるすべての方にお勧めしておきます。
ハイブリッド開催を支えた工夫
当日は弊社オフィスに来れなくなってしまった方もいたため、急遽オンラインとオフラインを複合させる形で運営することになりました。その場で対応を検討し、勉強会用のGoogle Meetミーティングを繋いで
- Meetに入りっぱなしのマシンを1つ用意し、その画面をプロジェクタに投影する
- 登壇者はMeetに入って画面を共有する形で発表する
という方法で乗り切りました。また、Bluetooth接続のマイクを登壇者用の机に配置し、リモート参加の方にも発表の声が届きやすいようにしました。
質疑応答のやり取りも参加者の皆さんが当日Slackスレッドを立てて書き留めて下さいました。急ごしらえで不便な点もあったかとは思いますが、こうした皆さんの心遣いも運営側として非常にありがたいものでした。

振り返り・まとめ
今回はクローズドな勉強会という方式を取りましたが、そのことによって 「データを活用する上でチームや組織にどういった課題があるか?」 に焦点を当てた熱量の高い発表が複数聞けたのが非常に良かったです。
ただ、参加してくれた他領域のエンジニアからは「普段馴染みのない話で、正直難しかった」というフィードバックもありました。このように、「濃さ」と「分かりやすさ」にはどうしてもトレードオフがあるので難しいところです。次回勉強会を企画するときには、そうしたトレードオフのどこを狙うのか、あらかじめ考えてから臨むのも良いかもしれません。
何にせよ今回は、普段なかなか知ることのできない他社のデータチーム運営事情について知見を共有でき、お互いにとって良い時間になったのではないかと思います。突然のお声がけにも関わらずこうした濃密な事例を共有して頂いた株式会社マネーフォワードの皆さんにも、改めて感謝申し上げます!
最後になりますが、Classiではオープン・クローズ問わず技術コミュニティの勉強会に自社イベントスペースを提供可能です。ご興味がある方は以下のブログ記事も併せてご覧ください。