2022年4月から新卒エンジニアとして入社しました@_da1kongです。
先日社内でRubyとRailsのコミッターである松田明さんによる特別講義が開催されました。
開催の経緯や感想、当日出た質問を紹介します。
開催の経緯
2022年の新卒研修では、研修内容に関連した話題について自身で調べた内容を発表する機会がありました。
その発表の内容に、OSSのコードを読んだ発表など、それぞれの興味があることを深く掘り下げるものが多くありました。
発表が終わった後、その発表が良かったという話が上がり、OSS活動を積極的に行っている松田明さんをお呼びして講演していただくことになりました。
新卒研修に興味がある方は以下の記事もご覧ください。 tech.classi.jp tech.classi.jp
特別講義のテーマ
特別講義のテーマは、これから職業エンジニアとして人生を進める私たち新卒に向けて、楽しくプログラミングを続けていくためのヒントとなるものでした。
松田さんは20年以上職業プログラマーをされており、OSS活動やコミュニティ運営などもされています。そこで得られた経験や実感についての発表でした。
このような世界で活躍するエンジニアの方から直接話を聞ける機会はすごく貴重なので、楽しみにしていました。
印象に残った話
この講演の中では沢山の興味深い話がありました。 その中でも私個人が特に印象深かった話を紹介します。
プログラミングの最大の楽しみは「コミュニティ」
仕事で楽しめるプログラミングはプログラミングのごく一部でしかなく、最大の楽しみは「コミュニティ」であると話されていました。
松田さんは実際に、Asakusa.rbやRubyKaigiの主催など多くのコミュニティ運営に関わっていたり、世界中のカンファレンスで登壇を行っています。
その中で他のエンジニアとの関わりや新しい発見や経験を得ることができ、その活動がとても充実しているという話でした。
松田さんがコミュニティを大切にしている話は、自分にとって嬉しかったです。
自分もエンジニアコミュニティが好きでこの業界を選んだのですが、技術的に最前線を走るエンジニアの方も同じことを考えていることに親近感を覚えました。
また世界中のカンファレンスでの思い出や、そこでのエンジニアのコミュニティの面白さが語られました。
カジュアルな雰囲気で美味しいご飯やビールを楽しみながら技術の話ができるのは、すごく楽しそうで新鮮でした。
このようなイベントを通じて国内だけでなく世界中に友人ができることが、とても魅力的だと感じました。
OSS活動は義務ではなくて権利
OSS活動は「エンジニアがしなければならないもの」というものではなく、「誰でも参加することができる権利が与えられているもの」なので好きなところからつまみ食いしながら楽しんで欲しいという話がありました。
コード一つで世界中の人と関われるというのは、他にはないエンジニアの特権です。
松田さんも実際にOSSの活動を通じてエンジニアのコミュニティと関わったり、世界の有名なエンジニアと一緒に仕事をしたりしているという話もありました。
業務の中だとその会社のエンジニアとしか関わることができませんが、OSS活動であれば世界中の素晴らしいエンジニアと一緒に開発ができます。
そういった活動での経験がコミュニティの関わりに繋がったり、業務にも良い影響があるのだと感じました。
確かに今まで私は、OSS活動というと貢献しないといけないというイメージが強く、技術的に未熟な状態で貢献できることがあるのかと躊躇していました。
この話を聞いた後、自分にもできるとこから気軽にやっても良いと感じるようになり、敷居が下がりました。
今ではドキュメントの修正のPRを出したりするなど簡単な事から始めるようになったので、考え方が変わるきっかけになったと思います。
当日の質問
講義では話されなかった当日出た質問について一部紹介します。
Q. Ruby/Railsにずっと時間を投資できた理由を知りたいです。他の技術に目移りしなかったのですか。
Rubyの次に来る言語とかはひとりのプログラマーとしては気になりますが、自分はRubyやRailsのことが大好きで両足突っ込んでしまっているので、今更他の言語を主戦場にする気にはならないです。
むしろ「RubyやRailsの市場は俺が耕した」と思っているし、それで自分がRubyをやめてしまったら無責任だとも思うので、これからももっとみんなにRubyやRailsを使ってもらうように働きかけていく活動は続けていくと思います。
OSSへの人生最初のパッチはどうやりましたか。良いアプローチの仕方を教えて欲しいです。
僕の場合はあんまり参考にならないかもです。昔はもっと世の中は雑だったし、Railsとかも普通に使っているのに普通にバグっているという状態でした。
仕事で使うにしてもパッチを当てながらでないと使えなかったです。
なので敷居が高くなかったし、自分が困っているからやっていた感じでした。
今は整ってきてしまっているので、そこから問題を探すのは当時より難しそうではあります。
それでも、世の中のOSSからバグが無くなることは絶対にないので、まだまだ解決するべき問題は無限にあるはずです。
[予告] 9月のRubyKaigiに現地で参加します
Classiは2022年のRubyKaigiのスポンサーをしています。スポンサーチケットを頂いたので、新卒を含めたエンジニアと現地に行きます。
今回の松田さんの講演の中で、カンファレンスをより楽しむためには予習をすることが大事だという話がありました。
今私たちはRubyKaigiをより楽しむために、技術顧問のigaigaさんと毎週RubyKaigiのスピーカーセッションの内容などの予習会を行っています。
参加した後に現地のレポートも報告するので楽しみにしていてください。