Classi開発者ブログ

教育プラットフォーム「Classi」を開発・運営するClassi株式会社の開発者ブログです。

マネージャーからエンジニアに役割を変えた話

はじめに

すっかり寒くなりましたが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。Classiの佐々木(@sasata299)です。

タイトルにもありますが、9月まで担っていた開発本部長*1を離れて、10月からエンジニアに役割を変えました。この記事では、どんなことを思って、どんな風に考えて進めてきたのかをお伝えできたらと思っています。

最近やっていたこと

開発本部として80名を超える大きな組織となり、最近は主にこの辺りに関わってきました。

  • 開発本部として大切にしたいことを決定
  • CTOの責務を、VPoTとVPoEに分解*2
  • アラート対応の体制化や手当検討
  • 既存の部から役割を分けて分割する形で、開発支援部の新設
  • 評価体制の変更

余談ですが、こういった組織課題に対して、当初はVPoTである丸山(id:nkgt_chkonk)、稲富(@laco2net)、佐々木という3人体制でスクラムで進めていました。実際やってみて、プロダクトづくりに限らず組織課題に対してもスクラムは有効なんだなというのを実感しました。

途中からは開発本部内の各部長も加えて少し形を変えましたが、今も変わらず、こういった組織課題にはチームとして継続的な対応を続けています。

マネジメントを経験してみての気付き

組織は生き物で日々いろんな課題が出てきますが、組織全体の生産性を上げる仕組みを作るなど、マネジメントとして関わることの魅力や悩みはたくさん感じてきました。

実際にやってみないと向いてる/向いていないもわからないので、いろいろな組織規模でマネジメントを経験することができたことは、とてもとても良かったなと思っています。

一方で、先に挙げたような課題に取り組んでいく中で、今、このフェーズで開発本部長に求められているのは、課題を抽出して抽象化して、解決策として適切な仕組みをつくる力なんだろうなと感じていました。 そしてそこは、佐々木に足りないところ、弱いところだな、とも感じていました。

課題は明確になってきていて、適切な人がやればもっと早く対策を打ったり仕組みが作れそう。だけど、佐々木が開発本部長でいることでボトルネックになってしまう。より良くなるために、もっと適切な人に開発本部長という役割を担ってもらうべきだと思ったんです。

エンジニアとしてやっていく

もう一方の理由として、コードを書きたい、コードを書いて貢献したい、というのがありました。ここ数年はよりボトルネックになっているマネジメントをやってきましたが、もともとコードを書くのが好きでエンジニアになったので。(大体の人がそうですよね)

加えて、マネジメントをやる期間が長くなり、また、組織の成長もあってマネジメントする対象範囲が広がったことで求められる役割も現場から離れてしまっていたので、エンジニアとしての現場感が無くなってきていてヤバいという危機感も強くありました。

こういったことを考え、開発本部長を離れてエンジニアとしてやっていきたい、と少しずつ代表と相談を進めていきました。

次の体制の検討

開発本部長を離れるにあたって一番の課題は「次の体制をどうするか?」というものでした。どんな形を取るとしても一定の不安や変化は発生しますが、それらを出来る限り小さくしたいと考えて進めました。

開発本部長に求められる役割やスキルを改めて整理し、誰がもっとも適任なのか。今のClassiにとって最善なのはどういう形なのか。いくつかの選択肢から経営陣とも何度も議論を重ね、開発本部内のデータ/AI部(データサイエンティストやデータエンジニアが所属する部署です)の部長である伊藤(@tetsuroito)に開発本部長をお願いすることを決めました。

伊藤のこれまでの社内での活躍やそれによる信頼もあり、10月からの体制を社内に周知した際には前向きな反応が得られました。あれもこれも完全に引き継げた!というわけではないので課題はあるのですが、まずは少しだけホッとしました。

今やっていること

10月からは役割を変え、新規事業の立ち上げにエンジニア(not マネージャー)として関わっています。「tetoru」という小中学校向けの保護者連絡サービスです。

tetoru.jp

エンジニアとして手を動かすのは久しぶりですが、ユーザに価値を提供するためにプロダクトを作っていくのは純粋に楽しいな〜と感じてます。 Classiは高校(一部中高一貫校含む)向けにプロダクトを提供しているのですが、「tetoru」では小中学校向けにプロダクトを提供していきます。

私事ですが、子供がちょうど小学生なので自分自身がまさにユーザーです。保護者として自分が使いたいプロダクトを自分で開発しているというのは楽しいし、エンジニア冥利に尽きます。早く子供の学校でも導入されてほしいし、大きくなったら子供にも自慢したいなぁと、そんなことを思ったりしています。

まだまだやりたいことはたくさんあって仲間を募集しているので、少しでも興味あれば気軽にお話させてください!

hrmos.co

おわりに

Classiに限らずだと思いますが、一度マネジメント側に行くと戻りにくい感じがしますよね。マネジメントをされている方がコードを書きたくて別の会社に転職するという話もよく聞きます。

マネージャーからエンジニアに役割を変えるキャリアを普通にしたいし、Classiであれば大変だけどやれなくはないだろうと思ったのでまずは自分自身でチャレンジしてみた、という話でした。この事例が少しでも参考になれば幸いです。

そういえば今日からアドベントカレンダーですね!弊社のトップバッターは伊藤なので、お楽しみに。

*1:以前の記事ではVPoEと呼んでいたのですが、紆余曲折あり、途中から開発本部長と呼ぶようになりました。

*2:詳しくは https://tech.classi.jp/entry/2020/11/13/120000 を参照ください

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