Classi開発者ブログ

教育プラットフォーム「Classi」を開発・運営するClassi株式会社の開発者ブログです。

今年はAdvent calendarをやらないと決めた話

みなさん、こんにちは。日頃からClassi開発者ブログをご覧いただき、ありがとうございます。編集部のid:tetsuro-ito です。 すっかり秋も深まって寒くなってきました。今年の夏は暑く、冬も暖冬傾向が続くそうですが、寒いものはやはり寒いですね。季節の変わり目は体調を崩しやすい時期なので、注意したいところです。

さて、冬になると、IT業界では恒例のイベントとなったAdvent calendarがさまざまな切り口で開催されます。 Classiも2016年から毎年このイベントの企画をやってきました。

私も入社して以来、毎年必ずこのイベントにはエントリを書いていますが、最初の方では執筆者の確保が難しく、一人で複数記事を投稿することでどうにか企画を成立させていました。その後、エンジニアが多く入社してきたこともあって、一人一記事で25日を埋めることができるようになったり、書かれる内容もエンジニアだけではなく、他の職種のメンバーも書いてもらったりしていて、広がりを見せていました。

また、当時は会社のブログの場所がなかったため、Qiitaのプラットフォームに記事を投稿していましたが、2020年に開発者ブログが誕生した後は、投稿先もこちらにすることができたので、年末は賑わいを見せていました。

メリットとして良い面もたくさんありますが、デメリット部分もいくつかあり、今年は会社のAdvent calendarは実施しないという意思決定を開発者ブログ編集部で行いました。

なぜ今年はAdvent calendarをやらないと決めたか

どうしてこのような意思決定にいたったかのいきさつを少しお話しします。 開発者ブログの編集部では過去に編集長の id:aereal さんが方針を書いています。

停滞した開発者ブログを復活させるまで

そこで開発者ブログを 「より充実した発信環境を求めるClassiの技術者に向けた執筆の場」 とすることにしました。

これをもう少し分解すると:

  • 読み手にとっての価値より書き手にとっての価値を第一に考える
    • 場を作ったり書くことを継続することに踏み出せないでいるメンバーが主な対象
    • そのために慣れた書き手たちが技術ブログを暖めたり、期待値コントロール、レビュアーとしてサポートする
  • 以下のような点は「できたら良いこと」という扱いにして、当面は第一の目的としない
    • 会社のブランディング・認知向上
    • 採用への貢献

このブログの方針は今でも変わっていません。あくまでもClassiの技術者のよりよい発信の場であり、書き手にとっての価値を第一に考えることやブランディングや認知向上の手段は二の次として考えています。 上記の方針と照らして考えた際、Advent calendarの実施やその執筆者集めはイベント的には良いのですが、書き手の”書きたい”を優先的に考えることと相反しているようにも思えました。

また、これまで7年間続けてきた風習のような取り組みですが、惰性で続けてきてしまっている意味合いも少なからずあると思います。季節もののイベントですので、そういうものだと捉えても良いのですが、一度立ち止まってどうしてこの取り組みを実施するかを考え直してみた結果、一度やめてみる選択肢もあるのではないかという観点があがりました。業務の中でもよくある話ですが、一度始めてしまった取り組みをなかなかやめられないことはたくさんあるでしょう。そうした取り組みでも、立ち止まってなぜを考え、改めて取り組む必要があるならばまた再開すればよいだろうと結論づけました。

また、もう一つの理由があります。 それは短期間にたくさん投稿を集中させることによるブログ編集部のレビュー負荷の高まりと、その後の燃え尽き症候群の回避です。

下記は今年の開発者ブログの記事投稿数の月次推移です。

開発者ブログの記事投稿数月次推移

編集部では隔週に1本程度の記事が出るという緩いKPIがあります。月に2本記事が出ていれば、ミニマムのラインは出せている認識です。グラフを見ていただけるとわかりますが、昨年12月はAdvent calendarを実施したおかげで、16本もの記事を出すことができました。

これはこれですごいのですが、編集部のメンバーが個々の記事をレビューしたり、執筆者を集めたりということを行っていたので、非常に負荷が高まる時期になってしまいました。 その反動から2ヶ月記事が出ない状況が続いてしまいました。これは書き手の方のネタも出てしまったという要因もありますが、何よりブログ編集部の燃え尽き症状などもあったのではないかと考えています。 年度末に編集部で振り返りを実施した際に、改めてこの事実を認識し、改善したことで、その後は順調に記事を出せるような状況に戻りました。

このような背景を総合的に加味して、Classiでは今年のAdvent calendarを会社で実施することを見合わせることに決定しました。あくまで会社としてやらないだけで、個々のメンバーがそれぞれの技術領域のAdvent calendarに参加したり、記事を書いたりすることは推奨していますし、このイベント自体を否定するわけではありません。しかし、我々は書き手のことを考え、継続的に発信し続ける場所を維持したいので、このイベントから降りるという選択をしてみたわけです。本ブログでは12月も通常運行を続ける予定ですので、引き続き地に足のついた記事をお届けできれば幸いです。

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